大分県の松井商会
歯科医院 開業 改装 コーディネーター
松井健郎です

先日アップさせて頂きました独断と偏見ブログは大変沢山の方々にアクセスして頂き大変光栄です
今はブログ以外でも情報発信出来るものが沢山あり
FacebookやらInstagram、Twitterでも情報発信はできますので
多くの方々が様々な形で情報発信をされており
素晴らしい記事を書かれている方が沢山いらっしゃいます
その様な記事を読むと、私の内容など何とも薄っぺらいものだと、反省しております^^;
もっと気合入れて説明を聞かなければなりませんね

私もブログを始めて、今月で丁度11年になりますが
始めてのデンタルショーレポートは10年前の九州デンタルショーレポートでした
その記事を今読み返してみると、何とも適当でいい加減なレポートだなぁと^^;

そんなどうでも良い前置きはさておき
今回は、私も非常に興味を持っており今までも情報発信をさせて頂いておりました
消毒滅菌関連の製品をご紹介いたします

消毒滅菌に関して弊社は、15年以上前から力を入れて推進してまいりました
その間に、滅菌システムや定義なども色々と変化してまいりました
その辺りの関係も含めて色々とご提案出来ればと思います

まずは弊社でも推奨しております
ウォシャーディスインフェクターからご紹介いたします

今回のデンタルショーで初お目見えというわけではありませんが
白水貿易さんが扱っており7月に発売となったばかりのミーレの新機種
ミーレジェットウォッシャーPG8591
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ミーレを前にした瞬間に手が震えて写真がぶれぶれですみません
(決して二日酔いで手が震えていたわけではありません^^)
あまりにも写真が分かりづらいので、前撮り?した写真がこちら
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ミーレという会社名は、我々では聞きなれない言葉かもしれません
ミーレはドイツのメーカーなのですが、実はドイツでは
世界的高級家電ブランドとして物凄く有名な会社なのです
ドイツのベストブランドランキングでは、何とBMWやアウディなどを抑えて堂々の1位に選ばれてます
その記事はこちら

そのミーレが出している医療用の洗浄機の最新機種です
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この辺りがカッコイイですよね〜
ウォッシャーディスインフェクター(以後WD)は洗浄、すすぎ、乾燥の工程を行うのですが
近年は滅菌よりもその前の洗浄の方が重要とも言われており
滅菌の前にいかに残留する微生物を感染を起こさせないレベルまで減少させるか?
が重要と言われております
スポルディングの分類では、WDは高水準消毒に位置し
グルタラールやフタラールと同等の位置付けにあります
詳しくはモリタさんの記事に詳しく明記されておりますのでこちらをご参照ください

つまり洗浄が非常に重要なのです
また、ミーレは国際規格のISO15883に準拠しているのですが
この規格には体熱消毒を評価するために従来の温度と消毒時間を用いる方法とともに
Ao値(Aノート)という概念を用いております
B型肝炎ウイルスなどの耐熱性病原体にはAo値3000以上を推奨しております
この数値が3000を達成できるかというのが消毒レベルを判断する一つの基準となるようです
そしてこのミーレは毎回プログラム終了後にこのAo値が表示され
きちんと消毒できたかを判断できます
先日納品させていただきました歯科医院さんで実際に出てきた数字がこちら
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3000を下回ることは無いそうですが、この数字はさすがですね
さすがミーレ
ちなみに、デンタルショーではこの様なノベルティも配っておきました
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キャップに
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メジャーにレーザーポインター兼LEDの懐中電灯
いずれプレミアがつくかもしれませんね
ちなみにジェットウォッシャーの内部はこんな感じです(キャップの内部ではありません 笑)
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ハンドピースを立てるところや(オプション)
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バットや器具を並べて入れるところなどがあります
1度に25人分の器具を洗浄することが可能です

ちなみに新機種はPG8591の乾燥機能付きと
PG8581の余熱乾燥タイプの2機種があります

WDは他も何社か出しておりましたが
この様なものもありました
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株式会社エムエスさんのWDです
会場内では大きさの異なる4台も展示をしておりました
一番左はかなり大きいですね
この大きさのものは他社では無いかもです
内部のアップ
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ハンドピース内部の洗浄機能も付いておりますし
ハンドピース内部の乾燥も行えるとのことでした
この機種が稼働しているのを私は見たことが無いですが
大学病院などではかなり導入されているそうで
大阪大学の歯学部では12台導入されているとか!Σ(*゚д゚*)
特殊な設備がいるので簡単にはいきませんが
2週間の無償貸し出しも行っているとのことですので
ご希望であれば申しつけください

WDの次はやはりクラスB滅菌器ということで
こちらも白水貿易さん扱いのW&H社の新型クラスB滅菌器
リサ22L
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こちらもピンボケのため前撮り写真で(^^;)
従来の17Lから22Lへ大きく容量アップしました
が、本体寸法はそこまで大きく変わらずで、内部の容量だけアップしました
使用しているバットの寸法からも大きさがわかると思います
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上が新型、下が旧型です
容量が大きくなると通常は滅菌にかかる時間も長くなるのですが
何とかかる時間は短くなっているので驚きですね
通常の134度のプログラムで、内容量にもよりますが
2kgの容量で大体30分
容量が増えても40分では終了するとのことでした

また、お急ぎサイクルというものも搭載しております
お急ぎサイクルはあくまでも緊急用で、内容量も600gまで(固体のみ)
ハンドピース5〜6本分にはなりますが
15分で滅菌が完了します

クラスB滅菌器って各社あるけど大きさと時間以外では何が違うの?
とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが
一番違うのは
乾燥です

リサ22Lはエコドライプラスという機能が付いており
内容量によって乾燥にかかる時間を自動的に計算して
しっかりと乾燥させることが可能です
従ってもう滅菌バッグの中に水滴が残ることがありません

またメンテナンスも簡単で今までは出来なかった水タンクの清掃が簡単に行えます
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上部の蓋が工具を使用ずに簡単に外せて水タンクを丸々洗うことが可能です

次は同じくW&H社から
私が待ち望んでおりました、ハンドピース注油洗浄機がいよいよ登場です
アシスティーナ3×2(スリーバイツー)
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ハンドピース注油機なんて沢山あるんじゃね?
とお思いの方が多いと思いますが
従来の機械ではハンドピースの注油だけしかできておりませんでした
こちらは、専用のクリーニング液を使用して
注油の前にハンドピースの内部をしっかりと洗浄して、その後注油を行います
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右側がクリーニング液で、左側が注油のオイルです

そしてハンドピースの洗浄と一言で言っても、実は4種類の洗浄があるのです
1、ハンドピースの外側の洗浄
2、ハンドピースの水回路の洗浄
3、ハンドピースのエアー回路の洗浄
4、ハンドピースのチャック部分の洗浄

従来の注油機では3のエアー回路の注油だけでしたが
こちらの機械は2と3の洗浄を行います
なので、1の外側の洗浄と4のチャック部分の洗浄は手動で行う必要がありますが
ミーレのハンドピース洗浄機能を使用すると鬼に金棒といったところでしょうかね

3本洗浄から注油までをボタン一つで6分間で行うことが可能です
洗浄液を使用すると言っても、注油と洗浄でランニングコストは1回あたり5円と
非常に安く抑えられます

実は5年前にドイツで開催された2年に一度の世界最大のデンタルショーIDSで
この洗浄と注油が出来るこのタイプの製品を数社が展示しておりまして
早く日本に入って欲しいと思っておりましたが
日本で薬事承認を取るのが大変難しいらしく
どの会社も日本では発売しないと言っておりましたので
日本では発売されないものだと思っておりました

その製品が国内で発売になったのは大変嬉しいですね
今後は他の会社も出してくるかもしれませんが
いち早く国内で発売をした白水貿易さんは素晴らしいと思います

W&HのアシスティーナとクラスBのリサ
更にはミーレのWDがあれば消毒滅菌作業にとって心強い味方となりますね


WDは非常に良いものなのですが
どうしても金額が。。。
設置スペースが。。。
使いこなせるかどうか。。。
と不安に思われている方々に
超音波洗浄機を使用した新しい滅菌システムのご紹介です

こちらは日本歯科工業社さんが扱っておられます
ビィソニック社の剪断波洗浄機、be sonic EXV-N3
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こちらのコンセプトは
「患者さんに使用された器具には殆ど触れず、器具を手洗いしない」

つまり、圧倒的に今までとは異なる強い振動で
超音波振動で汚れを落としてしまう事を目的としています

超音波ではなく、剪断波というところが凄いですね

この洗浄機に指を入れると、その強い振動がビリビリと手に伝わってくるのがわかります
そのパワーの映像がこちら

こちらの剪断波洗浄機は内部に3つの三角の振動体があります
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通常の洗浄槽の底を振動体とする方法では
層全体には振動が行き渡らずに、十分な振動が得られません
この三角の振動体から発する強力な振動は
層内のどこであっても、浮かせたペットボトル内でも挙力なパワーを伝えます

元々は技工士さん向けに作られた洗浄機で
割り出したデンチャーから石膏を取り外す用として発売したそうですが
システムを構築して、歯科医院の消毒滅菌で使用されるようになりました

そのシステムとは?
1、洗浄タンクに専用洗浄液を作る
2、患者に使用した器具をそのまま(セメントなどは事前に除去)専用液中に15分浸漬
3、専用洗浄液を入れた剪断波洗浄器にて15分剪断波洗浄を行う
4、すすぎ
という作業になります

従来の器具の手洗いをしないという点では、ミーレのようなWDと同じコンセプトではあります

またこちらで使用する洗浄液は
アルカリ+酵素で高い血液分解効果があり
洗浄液の交換は液の色の変化で確認が可能です

詳しいシステムは下記の動画からご確認ください


最後は機械ではありませんが、とても重要な消毒作業の一つでもある
印象模型に使用する商品
サンエス石膏さんから発売となりました
錠剤タイプの歯科印象用除菌固定剤 クロルアンカー
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印象材の除菌と寸法変化を防ぐ、固定の効果があります

1リットルの水にこちらの錠剤を1つ入れるだけの簡単操作

高い塩素濃度による除菌力で印象模型を除菌します

また通常、アルギン酸印象材は水中保存では膨張
空気中放置や保湿箱内でも収縮をしてしまいます
直ぐ石膏を流せれば良いのですが、忙しい中ではついつい忘れてしまう事も有るのではないでしょうか
そんな時にこちらの液に15分〜1時間漬けておく事で
寸法変化を防ぎ、更には除菌効果も得られます

また石膏を流す際にはこちらも新商品である写真左の
歯科印象用滑沢剤 スムースメーカーを使用することで
石膏模型の表面正常を滑沢にすることが可能です
硬石膏はもちろん、面荒れしやすい超硬石膏にも効果を発揮します

是非ともクロルアンカーとセットでどうぞ

ついでに、石膏を練る際には混水比を守って石膏を練って頂きたいのですが
それをされていないケースも多々見受けられます

正確な模型や補綴物を作成していただく際には、是非ともそちらを守って頂きたいのですが
そちらを計測する計りがこちらです
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下村石膏さんと、タニタがコラボした商品
デジタル混水計量器 カタメナ

使い方はいたって簡単
1、練和カップをカタメナの上に置く
2、その状態で電源を入れ、混水比を選択
  あらかじめ幾つかの数字をメモリーして記憶させることも可能です
3、必要な水を入れ、確定キーを押す
4、必要な量まで石膏を入れる(%表示にも出来ます)

こちらの商品は定価で15,000円となります
是非ともこれら3つの商品を合わせてご使用いただきたいと思います

以上で2回目の独断と偏見のレポートを終了致します

また時間がある時にでも3回目のレポートを頑張って書いていきたいと思います
あぁ、疲れたぁ。。。